更新日:2020年03月31日


主な生産地
盛岡市・奥州市
概要
鉄瓶、急須、鉄鍋、風鈴など様々な南部鉄器は、銑鉄を主原料として造られています。砂鉄を原料として砂鉄鉄瓶や急須を造っている工房もあります。
南部鉄器の鉄瓶で沸かしたお湯や鉄鍋で調理した料理には、鉄分が多く含まれることが立証されています。鉄瓶や鉄鍋を使用することにより、人体に必要不可欠な鉄分を補給できる効果があることから、日本はもとより、近年では、中国並びに東アジア諸国へ販路を広げています。
また、南部鉄器の急須の色をカラフルに着色することで、カラーティーポットとして欧米に販路が定着しています。
歴史・沿革
盛岡の南部鉄器は、江戸時代中期(約380年前)に南部藩主が京都から釜師や鋳物師を招き、茶の湯釜を造らせたのが始まりで、江戸時代に南部藩の保護を受けて、甲州(山梨県)からも鋳物師を招き、茶の湯釜、仏具、鉄瓶の産地となった。
一方、奥州の南部鉄器は、平安時代後期(約930年前)に藤原氏が京都や近江の国(滋賀県)から鋳物師を招き、仏具や鉄鍋釜を造らせたのが始まりで、江戸時代に伊達藩の保護を受けて、鉄鍋釜、仏具の生産が活気的に伸び、明治時代初期には東北一の産地となった。
昭和34年に盛岡と奥州の南部鉄器職人が友好的に交流し、両産地で造られた鉄器を「南部鉄器」ブランドとしてからは世界市場へ販路開拓し、需要拡大に成功し、現在では、岩手県の南部鉄器は「世界の有名ブランド品」として飛躍的に発展している。
使用方法
南部鉄瓶の使用方法
- 最初に鉄瓶の中を水で軽く濯(ゆす)ぎます。
- 鉄瓶に7分目まで水を入れて一度沸騰させます。また、鉄瓶の中を水で軽く濯(ゆす)ぎます。
- これで、鉄瓶でお湯を沸かす準備が完了しました。
- 鉄瓶でお湯を沸かし、まろやかな味わいのお茶などをお飲みください。
主な商品
- 南部鉄瓶(茶の湯釜、砂鉄鉄瓶含む)
- 南部鉄鍋(すき焼き鍋、焼き肉鍋、煮込み鍋、フライパンなど)
- 南部急須(ティーポット)
- 南部風鈴(卓鈴、幸鈴含む)
- 鉄分補給商品(鉄玉子、鉄茄子など)
製造工程
デザイン(作図)→木型製作→型挽き→文様押し→型焼き→溶解(吹き)→注湯(鋳込み)→型出し→釜焼き→研磨(鋳仕上げ)→着色→鉉掛け
問合せ先
岩手県南部鉄器協同組合連合会
〒020-0055
岩手県盛岡市繋字尾入野64-102 盛岡手づくり村内
TEL019-689-2336 FAX019-689-2337
奥州市伝統産業会館「奥州南部鉄器館」
〒023-0104
岩手県奥州市水沢羽田町駅前一丁目109
TEL0197-23-3333 FAX0197-23-6596