800年の確執を越えて

 平泉はかつて、800余年前に鎌倉の源氏に滅ぼされた町。鎌倉時代の源頼朝・義経兄弟の確執を乗り越え、平成7年に神奈川県鎌倉市と交流事業を実施した。この年に鶴岡八幡宮(つるおかはちまんぐう)の紹介により、松尾芭蕉「奥の細道」紀行の出発の地といわれる東京都江東区深川の「富岡八幡宮神輿連合会」とも親睦を深めることとなり、平成8年7月に同連合会の協力のもと「平泉水かけ神輿」を平泉において初めて開催し、平成15年度第9回目を迎え、町民参加型の祭りとして定着している。

町民参加のお祭りとして定着

 平泉水かけ神輿は、毎年7月下旬に開催され、前日は商工会主催の夜市、町民によるふるさと踊りや郷土芸能の披露などが繰り広げられる宵宮を開催する。
 当日は観自在王院跡を出発し、毛越寺、平泉駅前を経由して中尊寺金色堂まで、沿道から清めの水を浴びながら神輿を担ぎ練り歩く。
 参加型のお祭りとしてすっかり定着した平泉水かけ神輿は、町民約500人がたずさわり盛り上げる。また、富岡八幡宮神輿連合会の担ぎ手も毎年大勢来町し参加する祭りの効果により、町民、江東区民、観光客が集い、地域の枠を越えたコミュニケーションの場として心のふれあいを深めている。
 また、これが縁で「江東区民と交流する会」が平成12年に発足し、毎年、江東区民まつりに参加して、観光PRや特産品販売を通じて、地域発展・振興につながっている。

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