読み仮名 | くらはさまかんのんどう |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 建造物 |
指定年月日 | 1994年 9月 16日 |
指定詳細 | |
数量 | 1棟 |
所在地 | 遠野市宮守町上鱒沢 |
所有者 | 白山神社 |
保持団体 | |
管理団体 | |
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概要
正面(間口)8.181m。
側面(奥行)8.195m。
木造。
方三間、床敷。
屋根宝形造、鉄板葺(もと茅葺)。
四方に高欄なしの切目縁を巡らす。
円柱に舟肘木。
軒は一軒、半垂木。
向拝、高欄はない。
中央の桟唐戸以外ほとんど全面が板壁となる閉鎖的構造で、素朴、古式雄勁な三間堂である。
寛文10年(1670)の再建であり、再建期の棟札から建築年代、工匠名なども明らかである。
茅葺屋根から鉄板葺屋根に、中央正面の桟唐戸が軸吊から肘金物吊に変化している以外、再建当初のままで保存状態はすこぶる良好である。
円柱が、床下からすでに円柱に仕上げられて立ち上がっているのは、近世堂としては珍しく古式である。
母屋部は円柱2本のみで、中央奥の間に仏壇を構え内陣を造る手法は、近世初期の方三間堂の特徴で、鞍迫観音堂はその典型的形状を示す好例である。
近世初期を代表する密教形三間堂で、本県における仏道建築史上、文化的価値の高い遺構である。