読み仮名 | じゅうさんぶつ |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 絵画 |
指定年月日 | 1991年 8月 27日 |
指定詳細 | |
数量 | 1幅 |
所在地 | 遠野市小友町 |
所有者 | 常楽時 |
保持団体 | |
管理団体 | |
ホームページ |
概要
長さ109.0cm。
幅36.4cm。
時代 室町時代。
絹本着色、掛幅装。
画面は1尺2寸の絹地一巾に、虚空蔵菩薩1躯を最上段にし、以下3躯ずつ4段に諸尊を配置している。
なお最上段の尊像の上方に瓔珞づきの天蓋を設けている。
不動を除き、他の諸尊は、全て金泥を塗り衣文線を切金であらわすが、諸尊の台座、不動明王に肉身部など、緑青、群青、朱などの色彩が要所を得て用いられている。
十三仏とは、不動明王(初七日)、釈迦如来(二七日)、文殊菩薩(三七日)、普賢菩薩(四七日)、地蔵菩薩(五七日)、弥勒菩薩(六七日)、薬師如来(七七日)、観音菩薩(百ケ日)、勢至菩薩(一周忌)、阿弥陀如来(三回忌)、阿しゅく如来(七回忌)、大日如来(一三回忌)、虚空蔵菩薩(三十三回忌)の13躯で、故人の中陰および周忌の法要に際して本尊とされる諸仏、諸菩薩、明王である。
その成立は詳らかではないが、十王信仰と不可分の関係があったと思われ、また、十王の中国的・道教的な要素の強いものとは異なり、大日如来や阿しゅく如来など、真言的要素のある尊像が内包されているあたり、わが国での創始になるものと考えられる。
南北朝以降、江戸時代には多くの作例をみるが、本画像は、そうした遺品のなかでは本格的な仏画師の手になる古例の一つとして、全国的な場からみても基調な作例である。