読み仮名 | もくぞうじぞうぼさつぞう |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 彫刻 |
指定年月日 | 1991年 8月 27日 |
指定詳細 | |
数量 | 1体 |
所在地 | 奥州市江刺南町 |
所有者 | 光明寺 |
保持団体 | |
管理団体 | |
ホームページ | 光明寺 |
概要
像高56.5cm。
木造、寄木造、彫眼の彩色像。
寶城寺の釈迦如来坐像の作風と比べ、本像は細面の面貌、撫肩、細造な体貌表現に全く別種の作風が看取され、一見別人の作のようにも見られるが、正法寺の僧形坐像などの頂相像の作風の変化を考慮すれば、ただ、如来像表現と菩薩像表現の違いだけでなく、仏師立増の作風の展開上で、本像のような作品がつくられたと想定することができ、銘文の「応永九年(1402)十月日中興」の意味は、平満家が願主となり、正法寺造像にゆかりのある仏師立増に造らせたとして大過ない。
既に、鎌倉時代には、中興像で新作の例(例えば、唐招大寺講堂弥勒仏坐像)があり、当代の造像銘記は中興、再興という表現で、修理銘といえないことを考慮する必要がある。
永禄、さらに大正期の修理を受けているが、大正期の拙悪な肉身部の賦彩以外、彫刻的には立増造像の作風の展開を考察する上で、みのがすことのできない遺品として貴重である。