読み仮名 | もくぞうじゅういちめんかんのうりゅうぞう つけたり たいないぶつ・もくぞうそうぎょうりゅうぞう |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 彫刻 |
指定年月日 | 2012年 11月 13日 |
指定詳細 | |
数量 | 1体 附1体 |
所在地 | 釜石市 |
所有者 | 個人 |
保持団体 | |
管理団体 | |
ホームページ |
概要
室町時代後期の永正7年(1510)の像背銘を持ち、釜石・上閉伊地区における最古の年号を持つ中世仏像。おおらかさと同時に簡素にして森厳な雰囲気とを表現しており、カミとしての仏を祀るみちのく中世の精神世界を表現した優れた尊像として貴重である。
本来この観音像は、明治以前は一段上の鵜住神社の地に祀られていたもので、津波で壊滅した鵜住居市街地とそのすぐ上に無傷で鎮座する鵜住神社(もと観音堂)との対照的な光景が意味するものは大きい。
観音堂はもともと安全な位置に建てられ、参道は避難路に、祭礼は自然に避難訓練になっていたものであり、社堂とその広場は避難所ともなる。事実多くの市民が鵜住神社に上がり難を逃れた。
災害から地域を守る古来の知恵を、記憶継承する文化財としての意義は大きい。