読み仮名 もくぞうろっぴじゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう
指定種別 県指定
種別 彫刻
指定年月日 2015年 11月 6日
指定詳細
数量 1軀
所在地 陸前高田市矢作町字寺前
所有者 宗教法人 観音寺
保持団体
管理団体
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概要

陸前高田市・観音寺観音堂の本尊で、厨子内に安置される3軀のうちの中央像である。
 本体は一木造りで彫眼、頭上面に10面を戴く2目6臂の十一面観音菩薩立像で、現状で像高3メートルを超える巨像である。この大きさは、岩手県域では盛岡市の東楽寺の十一面観音菩薩立像に次ぐ大きさであることも評価される。
 その作風は、平安時代末期の典型であり、内陸部に比べ古代彫刻の作例が寡少であった岩手県沿岸部を代表する作例として評価すべきものである。また、彫上面及び頭上面を戴く6臂の観音像をとしても全国的に類例が見当たらない異形の観音像といえる。
 本像は、大規模な修理が施されているが、その修理技法の背景として気仙大工を生み出した当地の歴史的環境が作用している可能性もあり、本像は伝来の過程も土地柄を反映した貴重な存在といえる。