読み仮名 | ぜんそうしきひなわじゅう |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 工芸品 |
指定年月日 | 1999年 11月 2日 |
指定詳細 | |
数量 | 1挺 |
所在地 | 盛岡市内丸 |
所有者 | |
保持団体 | もりおか歴史文化館 |
管理団体 | |
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概要
この鉄炮は、元和4(1618)年正月20日、南部利直が江戸城に登城した折りに、先に献上した鷹がみごとに鶴を捉えた褒賞として将軍秀忠から拝領した鉄炮であり、徳川家康秘蔵のものであった。
通常の先込め式火縄銃と比較して銃身が長く、重い。
筒の形状は八角で前目当と先目当の間に2個の中目当が付く。
中目当の数が多いのは、稲富流の遠射に用いた筒の特徴を示している。
筒の底部には「清治作」と鍛冶名が切ってあり、上面に「差取棹 一夢(花押)」と象嵌がほどこされている。
このため「差取棹鉄炮」の異名をもつ。
「差取棹鉄炮」については、『内史略』の「南旧秘事記附録」・『聞老遺事』・『寛政重修諸家譜』等に見られ著名である。
この鉄炮は保存状態もよく、所伝相応の優品である。
南部家のみならず盛岡藩の歴史資料としても貴重である。
なお、徳川秀忠より南部利直に与えられた経緯を記す「御鉄炮御由緒書 壱巻」及び、老中土井利勝からの返書「従土井大炊頭殿返簡 一通」も関連史料として貴重である。
(第1 有形文化財指定基準 絵画・彫刻・工芸品の部3該当)