読み仮名 うえだえぞもりいちごうふんしゅつどひん
指定種別 県指定
種別 考古資料
指定年月日 1994年 5月 17日
指定詳細
数量
所在地 盛岡市
所有者 盛岡市
保持団体
管理団体
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概要

上田蝦夷森1号墳は、岩手県など東北北部に分布するいわゆる末期古墳に属する。
近年の研究によれば、末期古墳は7世紀から8世紀にかけて築造されたものが多いとされ、上田蝦夷森1号墳は県内の末期古墳の中では古い段階に位置づけられるものである。
上田蝦夷森1号墳の出土品は、衝角型冑1頭、土師器(甕型)1箇、刀子1口、環状錫製品2組、琥珀3箇であり、いずれも古墳の被葬者、製造年代等を考える上で貴重である。
特に衝角型冑は、東北北部の古墳から発見された例としては最初のものであるばかりでなく、全国的にも7世紀代の衝角型冑の例として貴重なものである。
この古墳の製造年代は、発見された土師器の形式的な特長及び古墳の特長などから判断すると、7世紀中葉前後と考えられる。
このように、上田蝦夷森1号墳の出土品は、古墳出土のまとまった資料であり、東北北部の古墳の年代や性格を考える上できわめて高い評価を有するものと思われる。