読み仮名 ふじさわえぞもりこふんぐんしゅつどひん
指定種別 県指定
種別 考古資料
指定年月日 2009年 10月 2日
指定詳細
数量 1件1,390点
所在地 矢巾町大字西徳田 矢巾町歴史民俗資料館
所有者 矢巾町
保持団体
管理団体
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概要

藤沢狄森古墳群は、紫波郡矢巾町藤沢地内に所在し標高108m前後の低位段丘面に立地している。遺跡の存在は古くから知られており、盛岡藩の家老席日誌である『雑書』、寛文12年(1671)の記録中あるいは、寛延4年(1751)の清水秋全の『増補行程記』の絵図にも塚の様子が描かれている。現在までの発掘調査で80基以上の古墳の存在が確認されており、県内有数の大古墳群である。
岩手県内に所在する終末段階の古墳群は、西根古墳(金ヶ崎町)などから出土した和同開珎や銙帯金具から8世紀段階の古墳群として位置づけられていたが、藤沢狄森古墳群の発掘調査により出土した土器群の特徴から7世紀後半段階のものであることが初めて明らかにされた。従って当該遺物は、東北北半の終末段階の古墳の時期変遷を考える上で欠くことのできない学術資料として極めて価値の高い一括資料である。特に、膨大な玉類は、質・量ともに県内に出土事例がないほど豊富であり、鉄製品では農耕具・工具類が少なく、刀剣や鉄鏃に偏るなど県内の他の古墳群とは異質なあり方を示しており、当時の社会背景を考える上でも貴重な資料となっている。
※1件1,390点の内訳
(土器35点 土製紡錘車2点 刀10点 刀子16点 馬具1点 鉄鏃67点 青銅製鋺1点 青銅製釧1点 青銅製耳環2点 錫製釧1点 砥石2点 石製玉97点 ガラス製玉1,148点 材質不明玉6点 漆製椀1点)

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