指定種別 | 県指定 |
---|---|
種別 | 有形民俗文化財 |
指定年月日 | 2006年 9月 26日 |
指定詳細 | |
数量 | 一式(81点、71点追加指定) |
所在地 | 二戸市福岡字長嶺、二戸市浄法寺町大字御山、二戸市石切所字森合、二戸市福岡字下中町、一戸町小鳥谷字朴舘、一戸町岩舘 |
所有者 | 個人 外 |
保持団体 | |
管理団体 | |
ホームページ |
概要
本物件は漆の実から蝋を生産した過程等を表す資料である。ウルシから生漆を生産していたことは広く知られているが、その実からロウソクの蝋を生産していたことはあまり知られていない。そのウルシから取れる漆蝋を、藩の統制の下、重要な産物として生産を行なっていた場所が二戸地方にある。
実が乾燥する晩秋、“木の実切り”を使い、実を切り落とすことから始まり、“杵”と“臼”で粉状にし、セイロで蒸し、それを竹製の“蝋しめ籠”に入れ、“胴木”で搾り取る。“蝋かけ串”に溶かした蝋を何度も塗り重ねロウソクに仕上げる。こうした作業が農閑期に見られたという。
南部家文書「御領分物産取調書」(もりおか歴史文化館蔵)に福岡通についての記述の中に「蝋 惣村より出 御役生蝋五十貫目ほど上納/漆 惣村より出 御役水漆同断/蝋燭 福岡町一戸町」とあるが、藩内三十三の通の中で蝋と蝋燭について触れているのはこの部分だけであり、二戸地方で蝋の生産が行われ、かつ、藩内での主産地であったことを示している。