読み仮名 | おおはらみずかけまつり |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 無形民俗文化財 |
指定年月日 | 2017年 4月 7日 |
指定詳細 | |
数量 | |
所在地 | 一関市大東町大原 |
所有者 | |
保持団体 | 一関市・大東大原水かけ祭り保存会 |
管理団体 | |
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概要
当該文化財は、一関市大東町大原で毎年旧暦正月18日に行われている年中行事で、「火防御祈祷」と記された旗を持った旗持ちに続き、厄払いの祈祷を受けた白木綿の腹巻をした裸の厄男たちと、加勢人といわれる少年たちが町内を走り抜けるときに沿道の人たちから水をかけられるもので、火防祈願や厄払いなどをするものである。
起源となる正確な文献等は残されていないが、江戸城を始め江戸の町が壊滅状態となった明暦の大火(明暦3年=1657年1月18日)に端を発し、万治元年(1658)の旧正月18日に始まったと伝えられており、年代を示す現存資料としては、先述の文化六年(1823年)銘の旗が伝存されている。なお、祭りの継続の観点等から、昭和47年以降は、開催日を旧暦正月18日から2月11日に移行している。
祭りでは厄男たちである裸の男たちに続く「加勢人」の存在が重要である。「加勢人」は、祭りに参加できない厄年の女性の代理を務める役割があるほか、小正月に各家々を廻り餅などをもらって歩くカセオドリと同様に来訪神と同質と考えられており、このことは、走り終わった厄男たちも夜に厄年の家を訪問し、料理やお酒がふるまわれることからも読み取ることができる。
これらのことから、当該文化財は、火防祈願や厄払いの要素だけでなく、小正月行事としての性格を伝えており、地域的特色が豊かで貴重である。また、水をかける祭りとして昇華したという点においても全国的に珍しい祭りである。