読み仮名 かねがさきちょうじょうないすわこうじでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく
指定種別 国選定
種別 重要伝統的建造物群保存地区
指定年月日 2001年 6月 15日
指定詳細
数量 面積約36.8ヘクタール
所在地 金ヶ崎町西根裏小路、仮屋、白糸、達小路及び六軒丁の全域並びに表小路、諏訪小路、寺下、南町及び矢来の各一部
所有者
保持団体
管理団体
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金ヶ崎町(金ヶ崎町城内諏訪小路重要伝統的建造物群保存地区)

概要

金ヶ崎町は岩手県南西部に位置する。
町の東側は北上川に接し、宿内川(しゅくないがわ)が北上川に合流する地点の西側にある台地に市街地が広がる。
この地は、天正19(1591)年に仙台藩領となった。
藩内では大身家臣(たいしんかしん)は在郷屋敷が与えられて知行地(ちぎょうち)を治め、その屋敷は要害(ようがい)と呼ばれ、金ヶ崎の要害もそのひとつであった。
寛永21(1644)年に移封された大町定頼(おおまちさだより)が金ヶ崎の町を整備したと考えられ、北上川に面して要害、要害の西方の奥州街道と要害間に武家地、奥州街道に沿って町人地が配された。

 金ヶ崎町城内諏訪小路伝統的建造物群保存地区は、東西約690m、南北約980m、面積約36.8ヘクタールで、かつての要害と武家地のほぼ全域にあたり、地区の周囲は川や樹木帯などの豊かな自然に囲まれている。
街路構成及び屋敷割はほぼ近世以来の構成を残している。
敷地内の入口近くに板倉(いたくら)、奥に主屋(おもや)、主屋の勝手口周辺に便所、風呂、小屋等の附属屋、奥まって蔵(くら)が配される。
近世に建築された主屋は8棟が残る。
桁行7間から8間、梁間4間から5間、寄棟造(よせむねづくり)、茅葺(かやぶき)を基本とするが、現在は屋根を金属板で覆っているものが多い。
各敷地は街路に面して生垣(いけがき)や石積(いしづみ)で区画され、敷地内にはさまざまな樹木が植えられている。
これら街路に面してつづく生垣や石積と、その背後の屋敷林が街路景観を特徴づけている。

 金ヶ崎町城内諏訪小路伝統的建造物群保存地区は、要害及び武家地の地割(じわり)などの基本的な市街地構造を踏襲し、茅葺の武家住宅などの伝統的建造物を良く残している。
さらに、生垣や屋敷林で構成される屋敷地が緑豊かな周囲の自然環境と一体となって特色ある歴史的風致を良く残し、我が国にとって価値が高い。