| 多聞院伊澤家住宅 |
| たもんいんいさわけじゅうたく |
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| 伊澤家住宅は、北上市の西方約15kmの位置にあり、北上市と秋田県横手市を結ぶ街道にほど近い所にある。 敷地中央に主屋が南面して建ち、主屋の北西の山林の中に久那斗神社里宮があり、参道が主屋の東側を通っている。 多聞院伊澤家は里に住み着いた修験者(里修験)で仙人権現(明治以後は久那斗神社となる)の別当として、江戸時代中期以降、この地域で勢力を持っていた。 明治維新の神仏分離、修験禁止により還俗し神職となった。 主屋の建築年代は明らかではないが、文久元年(1861)の家相図、また、建物の構造、形式等からみて多聞院が盛んであった18世紀末ないし19世紀初頭の建立と考えられる。 主屋は、桁行20.4m、梁間11.2m、寄棟造、茅葺の建物である。 建物の間取りは、この近辺の農家と変わらないが、修験者の住宅として特徴がある。 座敷と道場境に丸柱を立て、大きな虹梁を架けわたし、堂の手法を用い、両室を1室として使えるようにしていることである。 また虹梁上の壁や、道場の内法上の壁に漆喰彫刻を用いていることも注目される。 主屋の後方にある久那斗神社里宮は、修験活動の根拠となった建物で、天明7年(1787)の建立である。 多聞院伊澤家住宅は、里修験の数少ない遺構であり価値が高い |