読み仮名 ひでしまくろこしじろうみつばめはんしょくち
指定種別 国指定
種別 天然記念物・動物
指定年月日 1935年 12月 24日
指定詳細
数量
所在地 宮古市鍬ヶ崎
所有者 地区共有
保持団体
管理団体 宮古市
ホームページ 宮古市(日出島)

概要

日出島は、日出島地区から東方約600mの海上に浮かぶ小島である。
周囲約1.8km、最高部は約50m、頂上部は平坦になっている。
地質的には中生代白亜紀層の砂岩・礫岩が堆積し、断崖面に美しい縞模様が見られる。
島はアカマツを交えた広葉樹林で被われ、林下にはササ類、草木類が密生している。
クロコシジロウミツバメは、これらの樹木の根元や下草が繁った所に深さ約1m近い巣穴を作ってある。
この鳥は、ウミツバメ科に属し、体は暗色で、尾羽のつけ根が白いのでクロコシジロの名で呼ばれる。
早朝未明に島を飛び立ち、洋上で餌を求め、日没後に島に戻る。
毎年、5月ころ島に飛来し、産卵・育雛ののち、10月頃島を去る。
日出島でのクロコシジロウミツバメの総数は、巣穴の分布状態から約1万羽と推定されている。
クロコシジロウミツバメの繁殖地として知られているのは、アフリカ西部沿岸のマディラ諸島・アゾレス諸島などのほか、ハワイ諸島・ガラパゴス諸島と全くかけはなれている地域である。
この鳥が日出島で繁殖していることは、繁殖地の分布からみてきわめて貴重なことである。