いわての民謡 いわての生活文化


祝儀・酒盛の唄

■南部よしゃれ
[特徴]

 天正年間(1573〜92)、南部信直が雫石城攻略の際に西山村(雫石町)の「五輪茶屋」(よしゃれ茶屋)で見せた「雫石女」の貞節と心意気を唄ったものといわれ、「南部牛追唄」と並ぶ岩手の代表的民謡の一つ。踊りが完成したのは藩政末期といわれるが、昭和の始めごろに現在の形に手直しされ、現在でも祝い事の宴席や舞台などでは紋付で踊られる格調高い民謡である。
名称 南部よしゃれ
発祥地 雫石町
歌詞 ハァよしゃれ茶屋のかかサー
花染めのたすき
サーハーンヨー
(チョイサノサッサ)
肩にかからねでサー気にかかる
ヨーシャレサーハーンヨー
(チョサノサッサト
チョイサノサッサ)

よしゃれおかしゃれ
その手はくわぬ
その手くうよな
野慕じゃない

よしゃれ駒下駄の
鼻緒が切れた
誰がたてたか
また切れた

南部〜と
皆様おしゃる
南部あねコと
馬がよい

よしゃれ〜は
どこでもはやる
まして南部の
雫石

一ッ出します
憚りながら
唄の違いは
ご免なされ

おらも若い時
こちゃ来と言われた
今じゃ秋の水
よけられる


■南部茶屋節
[特徴]

 明治から大正にかけて唄われた「騒ぎ唄」で、発祥地は釜石・山田・大槌地方といわれている。現在ではむしろ盛岡市周辺や遠野市などで唄われている。系統は北九州の平戸島田助港で生まれた「ハイヤ節」の流れをくむものと思われる。
名称 南部茶屋節
発祥地 山田町
釜石市栗橋
遠野市
歌詞 (チョイサッサコラサッサ〜)
ハァ目出度目出度の
この家の座敷
(チョイサッサコラサッサ)
茶屋節しょて来る 鶴と亀
(チョイサッサコラサッサ〜)

ハァ声はすれども 姿は見えぬ
藪に鶯 声ばかり

踊れ踊れと 茶屋節せめる
踊りゃ出ぬので 汗が出る

目出度目出度の若松よりも
盛るお山の 黄金花

唄も出来たし 踊りも出来た
狭いお庭も 広くなる


■一寸きま
[特徴]

 岩手郡から紫波郡、稗貫郡大迫町(現 花巻市)あたりで唄われてきた「方言唄」で、「チャグチャグ馬コ」の元唄といわれる。岩手の民謡では珍しい「女子(おなご)唄」の一つ。「一寸きま」とは「ちょっとの間」のことで、歌詞は「おいでになる、おいでになると言いながら一向においでにならない。姑もいないので、ちょっとお入りなさい」と、若い嫁同士が作業をしながら交わす日常的な会話。その反面、意味深長な含みももっている。
名称 一寸きま
発祥地 花巻市大迫町
歌詞 おでエる おでるても
ぜってェなも おでェ ねェ
じゃじゃもえねハンテ
お入れえんせ
コレチョットキマーヨ
アヤオショスダヤ
(アヤオショスダヤ)

誰だんべそんたなとこ
こちょがす人は
おれだって十六だも
オショスダベヤ

しばれる朝まだちゃ
隣のバーサマ
オガワッコぶら下げ
されェおけったや

ドベコに酔ったぐれて
キドコ口寝して
寝ぼけてキスネさ
シッコたれたや


■どどさい節
[特徴]

 盛岡城築城の際に秋田県仙北郡から移り住んだ人々が唄った「仙北サイサイ」(秋田甚句の元唄)が雫石地方に伝えられたもので、囃子言葉の「ドンドンサイ」から「どどさい節」に転化ししたと思われる。戦後に流行した「ドンパン節」(今造甚句)の元唄になった。
名称 どどさい節
発祥地 雫石町
歌詞 惚れた〜と 川端柳
水に押されて 根が掘れた
ドン〜サイ〜ドドサイサイ
ドン〜サイ〜サーイ

惚れたからとて 毎晩来るな
月に二度とか 三度来い

一度二度なら
あわねばよかった
心見られて 後口惜し

一夜でもよい
あわせておくれ
わしの願いは そればかり

上り七坂 下りは八坂
一つ一つは 恋の坂

来いと言うたとて
笹山越えて
笹の小露で 袖ぬらす


■南部トンコ節
[特徴]

 「ナニャドヤラ」の囃子言葉「トンコヨー」が転化したものと思われ、「トンカヨ節」とも言われる。
名称 南部トンコ節
発祥地 軽米町
歌詞 寺のカグヂサ
烏わなかけてヨートー
烏掛からねでヨー
坊主掛かるヨー
トンコヨー
「はやし」
サノナーニヤトヤラヨート
ナニヤトナサレテヨー
ナニヤトヤラヨ

川の向いから
十七・八まねくヨートー
十七・八じゃない
茅のほコヨー
トンコヨー

ゆんべの音頭取り
誰だと思ったらヨートー
夜明け見たとこヨー
わしゃ妹ヨー
トンコヨー

今夜の踊りは
しまらない踊りヨートー
五尺なわもってヨー
しめておけヨー
トンコヨー


■南部木挽舞唄
[特徴]

 棟上などの宴席で木挽職人が「座敷舞」を演じるときに唄われたもの。
名称 南部木挽舞唄
発祥地 旧盛岡藩領一帯
歌詞 花のお江戸のサーエー
糸屋の娘ヨー
姉は二十一サーエ
妹は二十ヨー

妹ほしさにサーエー
御立願をかけたとセー
伊勢にゃ七度サーエー
熊野にゃ三度ヨー

おらやふく板サーエー
吹きたまりのないようにヨー
背割り背割りとサーエー
吹き下すは上木挽


名称 発祥地
■間抜け節 旧盛岡藩領一帯
■南部追分 旧盛岡藩領一帯
■南部あいや節 旧盛岡藩領一帯
■南部都々逸 旧盛岡藩領一帯
■南部大黒舞 旧盛岡藩領一帯
■南部俵積唄 旧盛岡藩領一帯




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