
読み仮名 | いわさきおにけんばい |
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別名 | 岩崎剣舞 |
指定種別 | 県指定・無形民俗文化財 |
指定年月日 | 平成5年12月13日 |
保持団体 | 岩崎鬼剣舞保存会 |
所在地 | 北上市和賀町 |
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岩崎鬼剣舞
一番庭の狂い(いちばんにわのくるい)
二番庭(にばんにわ)
膳舞(ぜんまい)
概要
北上和賀地方に伝わる鬼剣舞の源流。起源は大宝年間(701〜704)に修験の祖である役の行者小角が念仏を唱えながら踊ったのが始まりとも、大同年間(806〜810)に羽黒山の法印善行院が大日如来の化身から悪魔退散・衆生済度の念仏踊りとして伝えられたともいわれている。北上和賀地方への伝承時期は不明だが、康平時代(1058〜65)、安部頼時の子の黒沢尻五郎正任がこの踊りを好み、将兵の出陣や凱旋の際に踊らせたのが広く伝わったといわれる。また享保17(1732)年の『念仏剣舞由来録』には、延文5(1360)年、岩崎城主の岩崎弥十郎が主君の和賀政義を城に招き、剣舞を踊らせたところ政義が大いに喜び、家紋の笹リンドウの使用を許したという記述がある。踊り手は8人が基本だが、演目によって1〜8人で踊る。踊り手は毛ザイをかぶり面を付け(白面が踊り手の中心)、平口袖の身ごろに広口袴。刀を帯び、腕に鎖かたびら、手甲、脚絆、白足袋に草鞋で、右手に扇、左手に赤い金剛杖をはさむ。演目は「一番庭」「一番庭の狂い」「刀剣舞」「八人加護」などで、独特な節回しの念仏が入るものもあるが、基本的には踊りに詩章はつかない。
【鬼剣舞】
剣舞と呼ばれる芸能の中でも、忿怒の形相の仮面をつけて踊る剣舞は、鬼剣舞の名称でよく知られ、岩手県中・南部に伝承されている。主に新仏の家や墓、寺などで踊られてきたものであり、念仏歌とともに踊られる亡魂鎮送を目的とした念仏踊りの一種である。踊りの内容は、鳥の羽または馬などの毛を使ったカブリモノを頭にいただき、忿怒面を掛けたイカモノ8名程度、カッカタあるいはサルコと称される者等の踊り手が、太鼓・笛・鉦の囃子と念仏歌を背に、扇・アヤ竹・刀の採り物を様々に駆使しながら踊る。また伝承地によって曲目、名称、演じ方などにそれぞれ特徴がある。鬼剣舞は極めて勇壮で力強い芸能である。その手の込んだ巧みな踊り振り、ダイナミックな動作の群舞は、わが国の代表的な民俗芸能の一つとして評価を得ている。
主な公演場所
北上・みちのく芸能まつり(8月)、泉徳寺石碑供養(8/16)、岩崎二前神社祭礼(10月)、北上市立鬼の館(屋外ステージ芸能公演 8/13ほか )、北上市立鬼の館節分会(2月)
※公演時期は年により異なる可能性があるため、詳細は各催事主催者または施設あてお問い合わせ願います。