読み仮名 げんびけい
指定種別 国指定
種別 名勝及び天然記念物
指定年月日 1927年 9月 5日
指定詳細
数量
所在地 一関市巌美町字滝ノ上
所有者 一関市 外
保持団体
管理団体 一関市
ホームページ

概要

巌美渓は、北上市の支流、栗駒山(須川岳)に源を発する磐井川が岩を削ってつくりだした渓谷で、巌美町の中心集落のあるあたりを中心におよそ2kmの間である。
渓谷の両岸は高さ20m近くの河川段丘が続き、河床には、滝・急流・深淵が相次ぎ、特に河床岩盤には大小無数の甌穴が見られる。
甌穴とは河床の岩盤に凹みが生じると、その中に入り込んだ砂礫が水流によって回転し、次第に周囲を浸食したためにできる釜あるいは壷状の凹みをいう。
粗大な柱状節理をみせるこの岩は、新第三系巌美層に属する石英安山岩質凝灰岩(熔結凝灰岩ともいう)で割に硬い岩層であるが、甌穴はこの岩層にできている。
このような多数の甌穴が見られることは、川の水が河床を浸食して掘り下げていく過程(川の下刻作用)を示すものとして興味深い。