読み仮名 てんだいじ
指定種別 国指定・重要文化財
種別 建造物
指定年月日 1990年 9月 11日
指定詳細
数量 2棟
所在地 二戸市浄法寺町御山字御山久保
所有者 天台寺
保持団体
管理団体
ホームページ 二戸市(八葉山天台寺)

概要

本堂1棟、仁王門1棟、天台寺は聖武天皇の勅願により行基が開創したと伝える天台宗の古刹で、古くから東北地方の代表的な観音霊場として栄え、「桂清水観音」の名で親しまれている。
この地方を治めた南部氏は、中世、近世を通じて天台宗を崇敬し、寺領を寄進し、伽藍の復興や整備を度々行っている。
現在の本堂と仁王門は、盛岡藩主南部重直によって造営されたことが、万治元年(1658)の造営文書と棟札によって明らかである。
本堂は入母屋造、銅板葺(もと瓦葺・創建時は板葺か)の五間堂で、四周に高欄付の切目縁を廻し、正面に向拝一間を付ける。
内部は前寄り二間を外陣、後方三間のうち中央方三間を内陣、両脇各一間通りを脇陣とし、内陣後方には大型の厨子を造り付ける。
仁王門は切妻造、鉄板葺の八脚門で本堂前方の一段低い位置に南面して建つ。
中央一間を通路とし、両脇間に木像の金剛力士像を置く。
天台寺本堂は、江戸時代前期の本格的な密教仏堂で、内部の大型厨子や各部の造りも優秀で、蟇股や木鼻などの細部に近世の特徴がよくあらわれている。
同時期造営になる仁王門も現存し、盛岡藩大工の技術水準を知る上でも貴重である。