黒い牛(ベコ)と赤い熊を聞く

あらすじ

 盛岡のはずれ、外山におじいさんとおばあさんが住んでいました。二人は尻尾の先が白い、黒い牛「流れ星」を飼っていました。

 ある日の朝、牛小屋から流れ星がいなくなりました。その日の昼、流れ星は疲れた顔で帰ってきました。また翌日も同じです。

 心配したおじいさんが流れ星の後をつけていくと、何と流れ星は、大きな赤い熊と戦っていました。しかしまた引き分けです。そこでおじいさんとおばあさんは流れ星の角に油を塗りつけました。翌日の朝、流れ星はまた熊と戦います。熊が流れ星の角をつかもうとすると、油で滑って、角は熊の胸に突き刺さり、熊は倒れました。

 後で聞くと、その熊は乱暴者で、たくさん悪さをした熊でした。熊を倒した流れ星は村人にたいそうほめられ、餌をたくさんもらい幸せに暮らしました。