読み仮名 おおあげぬまもりあおがえるおよびそのはんしょくち
指定種別 国指定
種別 天然記念物・動物
指定年月日 1972年 12月 8日
指定詳細
数量
所在地 八幡平市字寄木
所有者
保持団体
管理団体
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概要

大揚沼は、北ノ又川の北側、東八幡平(屋敷台)から藤七温泉に通じる旧道の傍らにある。
このあたりは標高凡そ1,100m、ダケカンバ・アオモリトドマツ・ハンノキ・ヤナギなどの混合林で、そこに大揚沼がある。
面積は凡そ1.7haほどで沼の周囲には湿原が発達している。
モリアオガエルは、指先に吸盤があってよく樹木に登る。
体色はいわゆる保護色で、青緑色・暗褐色あるいは緑色に褐色の斑点があるなど一様ではない。
産卵期は、6月中旬〜7月上旬頃である。
この頃になると、雌雄のカエルは池沼の水面に張り出した枝まで登り、小枝と葉の上に産卵する。
雌が粘液まじりの卵塊を生み出すと、雌の背に登った雄は、雌とともに後肢で卵塊をかき混ぜる。
卵塊には、やがて空気が入ってふくらみ、遠くから眺めるとアジサイの花のようである。
日がたつにつれて、白い卵塊は黄褐色にかわり、この中で孵化したオタマジャクシは、下の水面に落ちる。
こうした奇習を持つモリアオガエルは、ブナ帯から亜高山帯にかけての沼で繁殖する。
県内でも数カ所の繁殖地があるが、最も産卵の多いのは、この大揚沼と雫石町白沼となっている。