更新日:2025年09月25日

| 読み仮名 | きじおしゆう おんたちこしらえ |
|---|---|
| 指定種別 | 県指定 |
| 種別 | 工芸品 |
| 指定年月日 | 平成11年11月2日 |
| 数量 | 2腰 |
| 所在地 | 盛岡市内丸(もりおか歴史文化館) |
| 所有者 | 盛岡市 |
| 管理団体 |
概要
雉子尾雌雄御太刀は柄頭が雉子頭となる。
雄の太刀拵は赤銅を主体に嘴・縁等に金を配す。
雌の太刀拵は金を主体に縁を赤銅で回らすなど、雄と雌との対比を図りながら、繊細巧緻で気品のある出来映えのものとなっている。
各種伝来する南部家の「御宝蔵御腰物帳」の筆頭に常に記載されている。
作者は文政11(1828)年5月の「諸職人召出并御賞書上」(村田家文書)により、高原九助(御金具師)・林藤右エ門(御鞘師)とされており、延宝3(1675)年にはできあがったことが知られる。
いずれも南部重信の代に江戸屋敷に出入りを許され、、まもなく盛岡に住居し、御小納戸支配職人として召し抱えられている。
盛岡藩の職人が細工したものとしては、これが嚆矢となるものである。
この雌雄の太刀拵は、藩政時代には正月に具足餅の儀式に飾ることが恒例とされており、そのおりに鷹頭御陳太刀・鳳凰御陳太刀とともに披露された重宝であった。
この雌雄の太刀拵は、工芸品として優れているばかりでなく、盛岡藩にとって重要な位置づけがなされてきたものである。
なお、雉子尾雄御太刀には備前國長舩住真長の太刀が入っている。
これは鎌倉期の備前刀の名品であり、国の重要美術品に指定されている。