全国的には「もち花」とも呼ばれます。ミズキ(地域によってはヌルデやヤナギの木)の枝に食紅で色づけされた色とりどりの団子を飾り、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈る小正月の行事で、地方によっては「めっこ団子」とも呼ばれます。「めっこ」とは繭(まゆ)のことで、養蚕(ようさん)がうまくいくようにという願いが込められていたとも言われます。このことから「まゆ玉」とも呼ばれます。

また、ヌルデ、ニワトコ、ヤナギなどの柔らかい色の白い木肌を削って玉のように丸めたり、花の形に削った「削り花」や、ヌルデの木を10センチぐらいに削り、皮をむいて白くしたものを粟(あわ)の穂に、皮付きのものを稗(ひえ)の穂に見たてた「粟穂(あわほ)」「稗穂(ひえほ)」をつくって一緒に飾り、粟(あわ)や稗(ひえ)の豊作を祈る地域もあります。